第53回技能五輪全国大会

第53回技能五輪全国大会



平成27年12月4日から7日にかけて、第53回技能五輪全国大会(中央職業能力開発協会主催)が千葉県幕張メッセで開催され、22名の参加選手が技を競い合いました。
9時間の競技の後、公正な審査が行われ、金賞は匠国際職能開発協会 古河和装の山本ひかるさんが見事受賞されました。

山本さんは、連合会主催の第54回和裁技能コンクールに於いて内閣総理大臣賞を受賞しており、二冠の栄光に輝くという快挙を成し遂げました。


技能五輪を振り返って

技能五輪全国大会

第53回技能五輪全国大会

第1位

匠国際職能開発協会 古河和装

山本ひかるさん


第53回技能五輪全国大会。私にとって今回は技能五輪に挑戦する最後の大会でした。
初めて出場したのは、静岡でした。このころは時間内に縫い終わるのが目標で、先輩が表彰台に登る姿に憧れていました。
それから長野、幕張と続けて出場し、銅メダルと銀メダルを貰うことができ、そのころから金メダルを取りたいと思うようになりました。
ところが、去年の愛知での技能五輪。私はとても大きなミスをしてしまいました。ここまで本当にありがたいことに順調に表彰台を登ってきた私にとって、この大会は一生忘れることができないほどの悔しさと、不甲斐なさと、応援してくれていた皆さんへの申し訳なさでいっぱいでした。

第53回技能五輪全国大会

第53回技能五輪全国大会

そんな散々な結果で会社に戻った時に、先輩方は私の気持ちを察したかのように「謝らなくていいんだよ」と慰めてくださいました。その一言で本当に救われましたし、私のことを支えてくれる人の有り難みをとても感じました。そして、その人達に恩返しをするためにも、必ず次は金メダルを取りたいと、心から思いました。

今回の大会出場に至るまで、職場や家族のみならず、和裁関係の方々から応援やご指導いただき、前回大会のようなミスを二度と繰り返すことのないように自分を見つめ直してきました。

素直に人の意見を聞くこと。まずは何事も挑戦すること。悪いところをしっかりと認め、改善する努力をすること。簡単なようで、なかなかできないことがたくさんありました。自分自身を見つめ直すことで、この一年間、精神的な面で多くを学ぶことができた気がします。
今回の大会では念願の金メダルをいただける結果となり、嬉しいと同時に、協力、応援してくださった方々に良い報告することができて本当に良かったです。
大きな失敗をすることで、大切なことにも気づくことができました。私にとって技能五輪へ挑戦してきた道のりはとてもいい経験になりました。
これからも、応援してくれた方々に恩返しをできるよう、しっかりとした和裁技能士になりたいと思います。





第52回技能五輪全国大会

第52回技能五輪全国大会



平成26年11月28日から12月1日にかけて、第52回技能五輪全国大会(中央職業能力開発協会主催)が愛知県のグリーンパレス春日井に於いて開催されました。
今年度より参加年齢が24歳以下と引き上げられたため、参加者も例年より増え、30名の参加選手が技を競い合いました。
金賞に輝いたのは石川早苗さん、銀賞は小林玲菜さん、川畑文乃さん、銅賞には熊崎愛理さんと、地元愛知県、東亜和裁の選手が三賞すべてに入賞するという快挙を成し遂げました。


受賞インタビュー

技能五輪全国大会

第52回技能五輪全国大会

第1位

東亜和裁教師会 東亜和裁

石川早苗さん


まずは、優勝が決まった瞬間のお気持ちをお聞かせ下さい。

只々びっくりしました。
得意なところは最近で1番よかった気がしますが、いつも普通にできているところができなくて、競技中からずっとネガティブになっていました。表彰式の時、みんな順番に呼ばれて席に一人残っていたので、やっぱりダメだったかと思っていた時に呼ばれて本当にびっくりしました。

和裁をはじめられたきっかけをお聞かせ下さい。

きっかけは高校3年生の進路を決める時だったと思います。何もやりたいことがなく、悩んでいた時に母が進めてくれました。もともと裁縫が好きだったからか、初めて和裁を知って興味が湧き、やってみようかなという感じでした。

大会に向けてどのような練習をしてきましたか。

毎日毎日縫っているので、その1枚1枚で苦手なところ、上手くいかないところを先生や同級生に聞いたりして、細かいところを克服できるように練習しました。

競技課題の中で苦手なところはありましたか。またそれをどのように克服しましたか。

競技課題に限らず、私は「細かいところに気を配る」ということをしませんでした。ちょっとしたことですが実際は大事なことで、下手すれば見えてはいけない糸が見えたり、糸がゆるかったりすることがありました。その細かいところを縫う時には、心の中で自分に言い聞かせて気を配るようにしました。

次回出場する方のために何かアドバイスがあればお聞かせ下さい。

今回出場してみて分かったのですが、席がくじ引きだったため、周りと縫う順番などが違うので、自分のペースがどうなのか分からなくなることがあります。常に同じペースでできるように練習しておくと無駄に焦ったりしなくていいと思います。

最後にこれからの目標と将来の夢をお聞かせ下さい。

次の目標というか、来年6月の全国和裁技能コンクールにまた出たいと思っています。今まで2回出場して2位と9位だったので、3度目の正直ということであまり大きな声では言えませんが、2位以上を取れるように頑張れればな、と思っています。






第51回技能五輪全国大会

技能五輪全国大会



平成25年11月22日から25日にかけて、第51回技能五輪全国大会(中央職業能力開発協会主催)が千葉県の幕張メッセに於いて開催されました。
9時間の競技の後、厳正な審査が行われ、優勝は京都府の鳥山理津子さんが受賞。

当会関連では、茨城県古河和装の山本ひかるさんが第二位を受賞され、今後の目標などについてインタビューをさせていただきました。


受賞インタビュー

技能五輪全国大会

第51回技能五輪全国大会

第2位

匠国際職能開発協会 古河和装

山本ひかるさん


まずは、受賞が決まった瞬間のお気持ちをお聞かせ下さい。

正直、呼ばれた瞬間は「呼ばれてしまった!」と残念に思いましたが、その後すぐに、仕上がったものを思い出し、納得のいく仕上がりではない部分が数ケ所あったことを考えると、第二位をいただけて本当に良かったと思いました。

和裁をはじめられたきっかけをお聞かせ下さい。

技能五輪全国大会

和裁を始めたきっかけは、高校3年の進路を決める時、初めて自分の未来の事を考え、自分は何がしたいのか、何が合っているのかを真剣に考えました。その時、母がやっていた和裁という職業が私に合っているのではないかと思いました。私の生活の中には、普通の家庭よりも身近なところに常に着物があり、小さい頃から母と一緒に小物や人形の服を作り、中学生の頃は浴衣を作ったりしていました。自分の家でもできる仕事というところも、とても魅力的だと思い、この道に進むことを決意しました。

技能五輪全国大会

大会に向けてどのような練習をしてきましたか。

昨年から1年を通して常に五輪を意識しながら仕事に取り組んではいました。時期が近づいてからは、先生や先輩方に協力していただき、袷の長着だけに集中して取り組み、先生に改善するところを教えていただき、細かい部分まで指導していただきました。

競技課題の中で苦手なところはありましたか。またそれをどのように克服しましたか。
苦手なところは沢山ありますが、特に衿のまとめが苦手でした。先輩の縫った品物を見せてもらい、今までのやり方を一度忘れて先輩のやり方をまねする事に専念して、今もまだ克服したとは言えないのですが、改善してみました。

次回出場する方のために何かアドバイスがあればお聞かせ下さい。

私も来年また再チャレンジする身なので、アドバイスをするような人間ではないと思いますが、常に心していることは、仕事だけを頑張るのではなく、日常の生活からしっかりしようとは思っています。なるべく細かい所まで気を配り、人間的に成長することが仕事にも繋がってくるのではないかと思っています。

最後にこれからの目標と将来の夢をお聞かせ下さい。

今はまだ五輪に出場できるチャンスがあるので、そのチャンスをしっかりと活かし、来年もう一つ上を手にして、いつも支えてくださっている方々に喜んでもらえるように頑張りたいと思っています。そして、その先も色々なことに挑戦して、和裁をもっと学んでいきたいです。






第50回技能五輪全国大会

技能五輪全国大会



平成24年10月26日から29日にかけて、第50回技能五輪全国大会(中央職業能力開発協会主催)が長野県において開催されました。
9時間の競技の後、厳正な審査が行われ、優勝は見事!匠国際職能開発協会 古河和装の小林弥生さんが受賞されました。

今回は、優勝を獲得した小林弥生さんにインタビューをさせていただきました。

受賞インタビュー

技能五輪全国大会

第50回技能五輪全国大会

第1位

匠国際職能開発協会 古河和装

小林弥生さん


まずは優勝が決まった瞬間のお気持ちと、どなたにそのお気持ちを伝えたかったですか。

司会の方が茨城県と言った瞬間、信じられなくて、でもスクリーンには自分の名前が金賞の下にあって、本当に夢かと思いました。
一番に伝えたかったのは佐藤孝子先生です。電話をかけて感謝の気持ちなどたくさん伝えたいことがあったのですが、金賞とりました、としか言えませんでした。

今回優勝できた1番の要因は、ご自分で何だと思いますか。

技能五輪全国大会

時間的にも精神的にも余裕をもって競技に臨め、席もあまり周りが気にならないちょうど良い位置にあったので、マイペースに進めることができたことだと思います。

さまざまなプレッシャーや緊張もあったと思いますが、競技中はどのようなことを考えながら望んでいたのでしょうか。

一番は針の取り扱いに注意し、落ち着いてやろうと思いました。あとは、常に時間を気にして、苦手な部分はいつもより時間をかけ、ミスを少なくしようと考えました。

技能五輪全国大会

大会に向けてどのような練習をしてきましたか。次回出場する方のためにもお薦めのやり方があれば教えてください。

本番と同じ内容で時間を計り、直しのない仕事を心がけて、地のしをしっかりとやり、狂いのないように仕立てることを目標にしました。

競技課題の中で、苦手なところはありましたか。またそれをどのように克服しましたか。

褄と袖口の止めがうまくいかず、色々なやり方を参考に、まず一度やってみることから始め、自分にとって一番やりやすくてキレイに仕上がる方法を見つけていきました。

技能五輪などの大会で「勝つ」秘訣がありましたらお聞かせ下さい。

「勝つ」ことよりも自分で納得のいくものを仕上げることを優先しました。今まで積み上げてきたことを十分に発揮すること、それが賞につながったと思います。

年齢的にまだまだお若いですが、現在では和裁を学ぶ若者が年々減少している傾向にあります。そのことについて、何かご意見や感じることをお聞かせ下さい。

和裁に限らず、日本の技術には素晴らしいものがたくさんあり、それらに少しでも興味をもってくれる方が増えたらうれしく思います。

最後に、これからの目標と将来の夢についてお聞かせ下さい。

近い将来ですが、妹の成人式の振袖を作って着せてあげたいです。

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